29: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:42:01.38 ID:G9OiTGlK0
P「プロデューサーとしての俺のポリシーとして、プロデューサーは担当となったアイドルの為に、家族以上親身になる。というものがある」
蓮実「家族以上に……ですか?」
P「そうだ。今日から俺は、家族と同様以上に蓮実を大事にする。蓮実と、蓮実と俺の夢の為に、だ」
30: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:42:31.37 ID:G9OiTGlK0
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
『長富蓮実の日記』
31: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:42:59.68 ID:G9OiTGlK0
比奈「は、は、は、蓮実ちゃん!? 大変っスよ!! 大ごとっスよ!!!」
蓮実「はい?」
奈緒「し、新聞だよ! 見たか!? 見てないのか!?」
32: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:43:36.69 ID:G9OiTGlK0
奈緒「ハスラーさんのプロデューサー復帰、もう知れ渡ってんだよ」
比奈「しかもそれが、新聞の記事になるっスねえ」
蓮実「あの……私、今更なんですけど、あのハスラーさんってそんな有名な方なんですか?」
33: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:44:18.10 ID:G9OiTGlK0
奈緒「だからさ、Mさんの担当プロデューサーだったんだよ。昔」
蓮実「えええ!?!?!?」
比奈「ずいぶんとタイムラグがあったっスね」
34: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:44:57.48 ID:G9OiTGlK0
俺はまだ読んでいる途中であろうその新聞を、蓮実から取り上げパンと叩く。
比奈「そんな」
P「骨董品だと思っていたヤツが、まだ動いた。それだけの記事だ。なんの面白みもない」
35: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:45:24.49 ID:G9OiTGlK0
その芸能裏面の小さなゴシップ記事に興味や関心を寄せた者は、実際ほとんどいなかった。
荒木比奈や神谷奈緒は、旧知な上に蓮実のこともあり騒いでくれたが、かつての俺を知っている人間でも、その大多数は記事を読んでも「へえ」ぐらいの感想しか漏らさなかった。
『ほとんど』だとか『大多数は』ということは、例外もいたという事だ。
そう、1人だけ大騒ぎをした人間がいた。
その人物については、また後で紹介することになる。
36: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:45:52.94 ID:G9OiTGlK0
蓮実「身体を動かすのは、嫌いではないですけど……得意というわけではないですね」
ふむ。
蓮実「歌うのは好きです。お友達とカラオケとかにもよく行きます。そうそう、お婆ちゃんの家にはまだ、8トラのカラオケ機もるあんですよ」
37: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:46:21.37 ID:G9OiTGlK0
しかしこの長富蓮実は、違う。
島根という、未だにLDが売られているような環境のせいだろうか。
あるいは、この娘の母親の影響だろうか。
それとも、蓮実自身の資質によるものだろうか。
いずれにしても、この娘は自然にあの頃のアイドルの理想像を体現している。
38: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:47:17.23 ID:G9OiTGlK0
蓮実「レッスンですね。覚悟はしています」
驚いたことに蓮実は、強い決意を秘めた表情で俺に言った。
P「覚悟、とは?」
39: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 13:48:56.09 ID:G9OiTGlK0
蓮実「でも、蓮実とハスラーって同じ『はす』って言葉が入ってて、お似合いだと思うんですけど」
P「……いいか、蓮実はアイドルとしての素養を十分に持っている。だが、それは今のままでは宝の持ち腐れだ」
蓮実「まあ」
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