142: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:26:52.82 ID:G9OiTGlK0
蓮実「おはようございます」
ちひろ「という事です。遠慮なさらず、私を呼んでくだされば良かったのに……あ、蓮実ちゃんおはよう」
143: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:27:23.61 ID:G9OiTGlK0
ブーブーエスでの収録が始まった。
当初はバラエティ的要素もあるとのことだったが、今回は初回スペシャルでトーナメントのみの収録だという。
まずはウチの事務所の神谷さんと、荒木さんの対決だ。
144: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:27:57.97 ID:G9OiTGlK0
智香「やっぱりアニメの主題歌っていうことは、そのアニメの主題、つまりテーマを突き詰めないといけないということで」
P「? それで?」
智香「そのアニメ全話、視聴しましたっ☆」
145: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:28:26.47 ID:G9OiTGlK0
司会「審査員の集計が出揃いました。勝者は……神谷奈緒ちゃん!」
比奈「あー……負けたっスかー……」
奈緒「やった! ごめんな、比奈さん」
146: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:28:57.12 ID:G9OiTGlK0
S「期待していたのよ♪
気になるアナタ、鳴らない電話♪
夢見ていたのよ♪
2人ですごす南の島を♪」
147: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:29:24.96 ID:G9OiTGlK0
いつの時代、どの場所でも知られざる名曲というものが存在する。
良い曲でなければ売れない。だが、良い曲なら必ず売れるのかーー?
答えはNOだ。
良い曲が必ず売れるなら、俺のようなプロデューサーという職業は必要ない。
良い曲とその歌い手をプロデュースし、世に出し、多くの人に聞いてもらうのが俺の仕事だ。良い曲が無条件で売れるはずがないことなど、骨身に染みてよくわかっている。
148: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:31:48.92 ID:G9OiTGlK0
司会「それでは審査を、お願いします。Sちゃん、蓮見ちゃん、蓮見ちゃん、Sちゃん、Sちゃん、Sちゃん、蓮実ちゃん、蓮見ちゃん、蓮見ちゃん、蓮見ちゃん……4対6! 勝者、長富蓮実ちゃんです!」
比奈「お……ま、マジっすか!?」
奈緒「やったよ! 蓮見ちゃんの勝ちだよ!!」
149: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:32:29.31 ID:G9OiTGlK0
S「私の知らない、名曲かあ……やるわね」
蓮実「ごめんなさい。Sちゃんの番組なのに……」
S「そんなことはいいのよ。私の番組で、やらせやおもねりなんてイヤだし」
150: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:33:02.20 ID:G9OiTGlK0
芸能界のレトロアイドル姉妹は、再び抱き合った。
審査員もスタッフも参加アイドルも、みな笑顔で拍手をした。
そして当然、優勝したのは。
151: ◆hhWakiPNok[saga]
2019/12/28(土) 15:33:31.69 ID:G9OiTGlK0
Sの番組、グレイテストヒッツショウは蓮実の優勝で幕を閉じた。
視聴率は高く、またこの番組をきっかけに、テレビやラジオでレトロアイドルソングが脚光を浴び、蓮実は引っ張りだこになった。
レトロ調の新曲も、飛ぶように売れ、もちろん今の時代のネットショップでのデータ販売もあったが、蓮実は今の時代珍しいアナログレコードも販売し、それも驚くほど売れた。
結果としては、Sとの対戦が生んだ嬉しい誤算だが、実はもうひとつ蓮実にとってのささやかな誤算があった。
独占密着という経験を経て、蓮実はもうカメラの前ではうろたえることはないだろうと俺は思っていたが、実際はそうではなかったのだ。
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