97:名無しNIPPER[saga]
2020/01/01(水) 18:05:31.85 ID:12PeC/pS0
「あれは…今日みたいな夏の暑い日だった…」
「この人がいつものように車の中を物色してたら赤ん坊がいた…」
「どこで見つけたと思う?パチンコ屋よ。あいつらパチンコ屋の駐車場に赤ん坊置いて自分たちは玉打ってたわ。」
「それで赤ん坊は汗ダラダラにして今にも死にそうだった。」
「だからこの人が助けてあげたの。それが祥太だった。」
「りんだって同じよ。あの子も二ヶ月前にあいつらがベランダに放ったらかしにした。」
「この人が助けなかったらりんは凍え死んでいた。」
「この人がいなかったら二人は…いえ…私だって死んでた…」
「捕まらなきゃいけない人は他にいるでしょ。」
それが信代の訴えだった。信代の指すあいつらとは恐らく実の両親なのだろう。
「信代さん、失礼ながら過去の事件を調べました。
あなたは前夫を正当防衛で殺めた。問題はこの正当防衛です。
正当防衛が認められたということはあなたも相当な重傷を負ったということになる。
ひょっとしてですがその際にあなた子供を産めない身体になったのではないですか。」
これは決して男性である右京たちにはわからない問題である恐らくは今回の事件における信代が子供に固執した大きな原因なのかもしれない。
以前に初枝もそうだった。子供が欲しかったと涙ながらに語っていた。
それは信代も同じだったのかもしれない。信代もまた実の子がほしかった。
だが信代の身体では赤ん坊を産むことは望めなかった。
だからこそ貶められていた子を拐おうとしたのだろう。
114Res/106.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20