11:名無しNIPPER[saga]
2019/12/16(月) 01:46:06.94 ID:w7wIwWN50
「いやあ〜!今日も一日終わりましたねえ!」
夜9時、店での業務が終了した。
防犯のために送られたはずがまさかガッツリ働かされるとは思わなかった。
普段特命係で暇を持て余しているのが仇だったのか冠城は肩をクタクタにさせながら疲労感むき出しだった。
「右京さん花の里行って一杯やりませんか。早くこの疲れを癒しましょうよ。」
「ええ、それはいいのですが…」
「ひょっとして昼間の万引き親子を気にしているんですか?」
「そうですね。確かに実行犯は少年の方です。
ですがあの父親は僕の視線を遮るような行動に出ていた。
あれは明らかに意図的な行動です。つまりあの万引きは父親が裏で指示を出していたと見て間違いありません。」
右京の推理に冠城は思わず不快さを顕にした。
当然だ。真っ当な親なら子供に万引きなど行わせるはずがない。
実の子に万引きを行わせるとは一体何を考えているのかと怒りすら覚えた。
そんな冠城とは裏腹に周囲を見回しながら右京はあることに気づいた。
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