ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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19:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 21:48:45.95 ID:kNKMPaOnO
「あの、ひとつ伺ってもよろしいですか……?」

荷解きを終えてから、ドラ子が寮の談話室に戻ると、ハリーはひとりで暖炉の前にソファに座っていたので、恐る恐る尋ねてみたのだけど。

「ドラ子」
「ご、ごめんなさい! お邪魔してしまって!」

ハリーが苛立っているのは、一目瞭然だった。
だから怒られる前にドラ子は謝罪したのだが。
彼はまるで傷が痛むように額の稲妻を揉んで。

「敬語はやめてくれ」
「で、でも……」
「どいつもこいつもそんなに僕が怖いのか?」

呆れたようにハリーは談話室を見渡した。
すると聞き耳を立てていた生徒は逃げ出した。
あっという間に2人きりになってしまった。

「僕が何をしたって言うんだよ……」
「あなたはその、特別ですから……」
「だからって教授まで怯えることはないだろう。ダンブルドア校長も含めて皆おかしいよ」

やはり、校長の視線には気づいていたらしい。
スネイプ教授も彼の視線に怯えたようだった。
ドラ子が聞きたいのはまさにそのことだった。

「スネイプ教授と何かあったのですか?」
「君が敬語をやめたら答えるよ」

疲れたように言われて、ドラ子は彼に嫌われたくない一心で、なんとか敬意を抑え込んだ。

「スネイプ教授と何があったの?」
「何がも何も、今日が初対面だよ」
「ほんと?」
「嘘をついてどうするのさ」

たしかに隠しだてをする意味は見当たらない。
彼は本当にスネイプ教授と初対面だった様子。
ならば、恐らく教授の方に何かあるのだろう。

「私の父とスネイプ教授は知己の間柄だから、気になるなら私から聞いてみましょうか?」
「別にいいよ。僕のこと嫌いみたいだし」

興味のなさそうな声。それが嫌で食い下がる。

「スネイプ教授は魔法薬学の権威よ」
「へぇ……それがどうかしたのかい?」
「だから、あなたの理屈から言えば必要な人」

彼が偉大な人物になる為に教授は必要だった。


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