ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 21:31:32.65 ID:kNKMPaOnO
「あの噂って、本当なの?」
「噂? ああ、闇の帝王がどうのってやつ?」
「偉大な闇の帝王を本当に打ち負かしたの?」
「ヴォルデモートは偉大なんかじゃない」

貴族の仮面が剥がれ落ち、持ち前の好奇心が顔を覗かせたドラ子はついつい興味本位で噂の真偽を追求したのだが、唐突にその名を口にされてぎょっとして、大いに慌てふためいた。

「そ、その名前を口にしてはいけないわ!」
「なんで?」

なんでと尋ねられても困る。そういうものだ。

「とにかくあの人の名前は言っちゃダメ!」
「だから、なんで?」
「なんでもよ!」
「皆、その例のあの人に怯えているんだろ?」

それは当然だ。ドラ子だって怖い。
ドラ子の父や母ですら怯えている。
魔法界に住む者は亜人ですら恐れる存在だ。

「でも、僕は怖くない」

きっぱりと、微塵も揺らがずに彼は言った。
名前を恐れないと。不敬であり不遜そのもの。
けれど、何故だろう。不思議と胸が高鳴った。
この男の子ならば、あの人を破った彼ならば。
名前を言ってはいけないあの人を越えられるのではないかと、そんな馬鹿なことを思った。


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