8:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:18:40.11 ID:o9kFpOMF0
眼が覚めたのは翌日の薄明の頃である。
メロスは跳ね起き、南無三、寝過したか、いや、まだまだ大丈夫、これからすぐに出発すれば、約束の刻限までには十分間に合う。
9:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:24:11.95 ID:o9kFpOMF0
ぶらぶら歩いて駄菓子屋行きマンガ喫茶行き、そろそろ家に帰ろうかと思った頃、降って湧わいた災難、メロスの足は、はたと、とまった。
見よ、前方のスーツ姿の刑事たちを。
10:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:28:08.35 ID:o9kFpOMF0
ありがたい。メロスは馬のように大きな胴震いを一つして、すぐにまた部屋を急いだ。
一刻といえども、むだには出来ない。陽は既に西に傾きかけている。
11:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:31:59.04 ID:o9kFpOMF0
(このレス文はメロスの自分語りなので、少し飛ばし読み推奨)
愛と信実の血液となろうへの憎しみだけで動いているこの心臓を見せてやりたい。
12:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:34:01.17 ID:o9kFpOMF0
ふと耳に、潺々、水の流れる音が聞えた。
そっと頭をもたげ、息を呑んで耳をすました。
13:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:43:55.74 ID:o9kFpOMF0
そしてパソコンを立ち上げた瞬間、不吉なTwitterDM通知を目にはさんだ。
「いまごろは、あの男、職場に電話されてるよ」
14:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:46:08.84 ID:o9kFpOMF0
外の陽は、ゆらゆら地平線に没し、まさにアカウントを消そうという時、メロスは少しだけ同情心が湧き、疾風の如くグルチャに入った。間に合った。
「待て。セリヌンティウスを殺してはならぬ、そいつはホモだ。メロスは帰って来た。約束のとおり、いま、なろうを消滅させるために帰って来た」
15:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:48:27.41 ID:o9kFpOMF0
そしてセリヌンティウスも、メロスの魂胆を全てお見通しだった。
「セリヌンティウス」
16:名無しNIPPER[saga]
2019/12/06(金) 23:53:14.03 ID:o9kFpOMF0
読んでくださってありがとうございました。
いや、よくこんなクソみたいな話最後まで読みましたね。
17:名無しNIPPER[sage]
2019/12/06(金) 23:56:24.67 ID:xhcS7I30o
細部にこだわりを感じる乙
18:名無しNIPPER[sage]
2019/12/07(土) 01:30:16.31 ID:CBWUOyXoO
感動したぜ!!!!乙
23Res/32.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20