博士「どんな本が読みたいんだい?」ホムンクルス「恋愛……小説が読みたいです」
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/01(日) 23:42:13.34 ID:H1GMKT+vO
「色々考えましたが、これが究極でした」
「たしかに究極だな」

究極の間違いだ。それは自分も同じだった。

「まったく、私に似る必要はないのに」
「私達は皆、博士を尊敬してますので」
「尊敬しているのに糞をかけるのか?」

呆れて尋ねると、9393番は、目を泳がせて。

「あ、あのですね、博士……」
「なんだ?」
「実は、ずっと秘密にしてたのですが……」

何やら隠し事があるらしく非常に気になった。

「秘密? なんだそれは、聞かせてくれ」
「あの、その……怒らないでくださいね?」

口ごもり娘に博士は優しく微笑んで促した。

「ああ、怒らないから言ってごらん」
「私達は……その、褒めて欲しいんです」

9393番の言葉が余りにも予想外で絶句した。

「私達は博士に感謝してます」
「9393番……」
「博士のおかげで、私達は今、生きています」

感極まったのか、ポロポロ涙を流して訴えた。

「だから、私達は博士を喜ばせたくて……」
「そう、だったのか……」
「なので、うんちをすれば褒めてくれるかと」

それは違う。そう言いたいが、飲み込んだ。


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