765:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 22:46:52.00 ID:5ngRbELa0
コンマ98 倒した
アリス「そこだ!」タァン!タァン!
ジョン「ゴホッ...!まだ...まだだ!」
血を吐きながら彼は懐に忍ばせてあったリボルバーに手を伸ばした。
アリス「3つ目!?間に合わないっ!」
リボルバーの銃口がアリスに向き、遂に終わりを覚悟した。
ジョン「っ...!」
だがジョンは撃たなかった。
グレイ「そこまでだ」
ジョン「グレイ...!やはり生きていましたか。銃を向ける相手を間違えてますよ」
グレイ「いいや、合っている。ほらアリス君、これで飯田君を手当てしてやれ」
アリスは救急キットを受け取ると飯田のもとへ駆け寄った。
ジョン「何故ですか?貴方は我々の考えに賛同していたはず」
グレイ「だが考えが変わった」
ジョン「どういうことです?」
グレイ「確かにお前のやり方なら世界は平和になるかもしれない。だが...心が、優しさがない」
ジョン「優しさ?笑わせてくれますね!そんなものじゃ何も解決しない!」
グレイ「かもな。だが誰か1人でも優しさをあのジャンキーに与えていたら彼は凶行に走らなかったかもしれない。私の妻と子供も...」
ジョン「ならあなたは私の正しさを理解しているのにも関わらず、自分が受け入れられないから平和を潰すと?」
グレイ「そうだ。少なくともお前の目指す世界は妻子に誇れる世界じゃない」
ジョンはリボルバーを手放すと、膝をつき項垂れながら笑みを浮かべた。
ジョン「いいでしょう。なら最後に一つ、貴方とイーグル隊に」
飯田「聞こう...」
応急手当てを終えた飯田とアリスが、ジョンの側による。
ジョン「これから先の世界で起こる戦争、その犠牲者は数十万、数千万、あるいは数億もの数です。その人々は皆、君たちが殺したも同然だという事を忘れずに...。では、どうぞ」
グレイ「分かった」
そう言うとグレイは何の躊躇いもなく頭を撃ち抜いた。
779Res/423.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20