68:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:28:37.68 ID:QXbKSZYO0
「ごめんなさい……! うぅ、うっ、ううぅ……!!」
医務室のベッドの上で、ひどく無念そうに泣きはらす美波さんを、沈痛な面持ちで見守るメンバー達。
思うに彼女は、気ぃ遣いが過ぎたのだ。
リーダーに抜擢されてから、ずっとそうだったが、特に今日は会場に着いた時から、熱の入れようが異常だった。
重責に耐えるため、自分を納得させるために率先して動き回ったのは良いが、心と身体のバランスが取れずに自壊した。
故に、美波さんに感謝や同情をする人はいても、責め立てることなど出来はしない。
そんなところだろう。
黒埼の従者としての務め以上の気配りを他人に行う余裕がない私には、理屈は分かっても理解は難しい。
「セットリスト、どうするの? プロデューサー」
凛さんが、いつになく不安そうな表情でアイツに問いかける。
ソイツは、少し手を口元に当てて考え込み、タブレットを幾度か操作すると、私達に向き直った。
「セットリストは、このままで行きます」
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