モバP「言いたいことが!あるんだよ!」森久保「ひぃっ!?」【デレマスSS】
1- 20
21:モウコン ◆91KFNBraZE
2019/11/21(木) 20:39:43.39 ID:tmt8A5Pv0
婦人「アニメってね、視覚情報が無いとなにもわからないのよ。だからアニメも映画も実はほとんど見ないの

だけどね、点字の本ってほとんど無いのよ。それこそ昔の聖書やら辞書のようにひとが手で打っていくしか無いのね。だから赤毛のアンの点字本は子供の頃からの宝物だったわ。

問題とも言えるほどに妄想の激しい女の子、わたしもまさにその通りでね。今ではすこしはひとりで出歩けるけれど昔は家から一歩も出ることが出来なかったのよ。だからそのくらいの妄想力が必要だった

でもね、両親はわたしを普通の学校に通わせたのよ。そりゃもう保健室登校なんてレベルじゃなく完璧に不登校だったわね

アンのように、自分の中に架空の友達を作ったわ。毎日毎日、書いたポエムをその友だちに見てもらうの

わたしの代わりに外の世界を見て来てもらって、草原、お花畑、木々に囲まれた小道、そこがどれだけに素晴らしい場所であったかを教えてくれるのよ。まあ、わたしがあの子くらいの年だったときはそのくらいの痛々しさがあったということね

そんなあるときね、中学の学級委員だとかいう男の子がうちに来たわ。プリントを置いていくだけかと思ったら顔を見せろとか、会って直接話がしたいとか言うのよ

最初は追い返したわ、でも毎日来るし毎回しつこいしで会ってしまったのよ。押しに弱いのよねわたしって、あの子も弱いでしょ?似ちゃったのよね

その男の子ね、妄想の友だちの代わりに外のいろいろな事を教えてくれたの。点字も覚えてきてねポエムも見てくれるようになったわ。高校生になっても彼はわたしとお話してくれたわ。気がついたら妄想の友達なんかいなくなっちゃって、わたしの世界のすべてを彼が作ってくれていたの

そして、彼に手を引かれてわたしは外に出かけるようにもなった

学校にも連れて行かれたわ。『いつか、君がこのノートを一緒に見てくれる友だちが他にできればいい』って、そんな事を言ってね

わたしの王子様っていうやつよね。あなたたちもアイドルをシンデレラって呼ぶでしょ?

ふふ、あなたが誰かの王子様ということもあるわよ?

長く話してしまったわね。さて、正解者の特権よ。はい、このポエム帳を持っていきなさい」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
29Res/28.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice