34: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 20:57:32.38 ID:6s/A4gNC0
「……なんとなく」
35: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 20:58:05.95 ID:6s/A4gNC0
「そう。あ、ねえ。久しぶりに会いたいから収録の時、連れてきてよ。
観覧で一般入れるんでしょうし」
36: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 21:00:01.63 ID:6s/A4gNC0
――後日。
プロデューサーから連絡が入ったのは例の件でのことだった。
37: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 21:01:15.66 ID:6s/A4gNC0
「まあそれを受けての向こうが言った言葉がこうだ。
『私達だってもっと売れていかないといけないのに、
こんなところで過去の人達のバックダンサーなんてもので
38: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 21:02:21.03 ID:6s/A4gNC0
彼自身はとっくに忘れているのかもしれないが、
私や志保に向かってプロデューサーは
39: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 21:03:18.03 ID:6s/A4gNC0
第三章 出来ていたこと
40: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 21:04:30.15 ID:6s/A4gNC0
足を開いてみる。
昔は綺麗に開いたのに今じゃ膝は勝手に曲がってしまい、
41: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 21:04:59.00 ID:6s/A4gNC0
イントロが始まる。
「Shooting Stars」だ。覚えている。
目を閉じる。
42: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 21:05:44.26 ID:6s/A4gNC0
でも……。
43: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 21:06:33.27 ID:6s/A4gNC0
私は踊るのを辞めて、映像を見て思い出すことを優先し始めた。
片手で持つスマホに、空いた片手で空を切るように手だけ振り付けを入れていく。
44: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 21:07:02.39 ID:6s/A4gNC0
結局、私は最後まで踊りきることは出来なかった。
途中で息は続かない、足がもたつく。
声が思うように出ない。
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