19: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2019/11/19(火) 20:42:47.76 ID:6s/A4gNC0
「あの、休憩されているところすみません、もしかして最上静香さんですか?」
声をかけてきたのは見るからに10代の女の子だった。
そのキラキラした私のこと見る瞳で
すぐに私のことを知っている子だと理解する。
「ええはい、そうです。私のこと、知ってくれているんですか?」
その会話が始まると近くで
「あ〜聞いたことあるかも」
という声が聞こえる。
その女の子はそれはもう嬉しそうに「もちろんです!」と言う。
その声が少し響いてまたしても私は注目を浴びてしまう。
「私、大ファンだったんです!」
――だった。
過去形か。
細かいところに引っかかるようになったのは
娘の嘘を見抜くために身についた悲しいスキルね。
でもこれはきっと興奮しているせいで言い間違えたのよ。
私はスルーを決める。
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