【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―7―
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74: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2020/01/05(日) 16:12:55.72 ID:YeOTlC7p0
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―白夜王国・渓谷出口の村『中央区・大屋敷内部』―

マクベス「ノスフェラトゥは村内に戻ってきたようですね」

旧暗夜軍兵士「はい。ですが、西側へ回り込んだ群体は外周で待機していた敵軍と交戦、多くが撃破されたようです」

マクベス「そうですか、まあいいでしょう。障壁がある限り、敵が入ってくることはありえません。それに東側だけでもノスフェラトゥが戻ってきているのであれば上出来です。それよりも、南区域についての報告をおねがいします」

旧暗夜軍兵士「はい。敵は西区域より侵入した部隊が南区域の敵部隊と合流。残念ですが南の第一防衛線維持は不可能と判断し、現在第二防衛線を構築しつつ、最終防衛線での準備に取り掛かっています」

マクベス「そうですか。一部隊でも葬ることが出来ればと考えていましたが届きませんでしたか、西区域を守るノスフェラトゥやゴーレムの数を多くしておくべきでしたね。第一防衛線の破棄を決めたのはメイドですかな?」

旧暗夜軍兵士「はい。メイド殿の采配です」

マクベス「ふむ……」

旧暗夜軍兵士「マクベス様」

マクベス「いいえ、良い判断だと思っただけですよ。あのまま戦線の維持に努めたところで意味はありません。第一防衛線の瓦解が確実な以上、部隊を突出しさせておくべきではありませんから。となれば、当社の作戦は早々に破棄すべきですか。至急、合図を出してください」

旧暗夜軍兵士「はっ! 直ちに!」タタタタッ

マクベス(たしか南区域に入りこんだ敵はカミラ王女だと聞いていましたが)

マクベス「あの状況を切り抜けるとは、少なからずともガロン王様の血を引いているだけはあるということですか……」

マクベス(しかし、まだ戦いは終わってはいません。敵を分断し、王族を内部に捉えることが出来たのです。勝機はまだこちらに――)

マクベス「うっ、ゴホッ! ゴホゴホッ!」ビチャッ

 ググッ

マクベス「はぁ……はぁ……」

マクベス(くっ、やはり障壁の維持は負担が大きい。ですが、この程度で倒れるわけにはいきません)

マクベス「ええ、そうです。暗夜王国、そしてガロン王様の軍師である私がこの程度で倒れてなるものか」

マクベス(まだ、多くの兵が奮戦する中で、先に倒れるわけにはいきませんよ)

マクベス「……東区域の撤退が完了次第、私も出るとしましょう」

マクベス(私を信じた者たちを裏切らないためにも、そして私自身が信じるガロン王様のためにこそ、私の命は……)


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