【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―7―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga]
2019/12/24(火) 20:15:24.78 ID:vF+jj9uO0
「ピエリの?」
「はい。本当は他の皆さんと一緒にお渡しするべきでしょうけど、これから準備とか色々とあって渡す時間が無さそうだなって。なので、私だけズルしちゃうことにしました」
そうして差し出されたプレゼントを受け取ると、胸の奥がとても熱くなる。なんだか表現できない色々な思いが体の中を駆け巡るような感じがして、次第に顔も熱くなり始めた。
その熱を逃がすように顔を下げて、まずはお礼をと口が開いた。
「あ、ありがとう……なの」
「ふふっ、どういたしまして。これで一つ大人になりましたね」
そう言って、リリスはピエリの頭を優しく撫でてくれた。
『また大きくなったわね』
同時に記憶にあるお母さんを思い出す。いつの誕生日だったかはわからないけれど、それは確かにピエリが成長していることを喜んでいるお母さんの姿だ。
「ピエリ、大きくなれたの?」
二つの言葉に自然と言葉が出た。
それは記憶の中のお母さんに対してなのか、それともリリスに対して聞いたのかはわからない。だけど、答えてくれるのは今の成長したピエリを見てきた人だけだということはわかっていた。
「ふふっ、出会った頃に比べればいっぱい成長していますよ。この頃は余り癇癪も起こさなくなりましたし、大きくなってると思います」
「むー、リリスは一言多いの」
「だって事実ですからね。成長してなかったら、さきほどの言い合いで喧嘩が始まってましたよ、きっと」
「もう……。えへへ」
「ふふっ」
リリスは笑顔を返してくれる。記憶の中のお母さんも笑顔でピエリを見つめてくれた。
『お誕生日おめでとう、ピエリ』
「お誕生日おめでとうございます、ピエリさん」
記憶の中のお母さんと、大切なお友達。
二人のおめでとうに包まれながら、ピエリはまた一つ大人になるの。
-END-
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