622: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2022/02/15(火) 00:44:33.93 ID:HJ8e5cO4O
提督「…叢雲代理で出ない?」
叢雲「いいけど、どの道後が怖いわよ」
提督「だよねぇ」
ガタンッと窓が揺れた。
提督「大分風が強くなってきたね」
叢雲「煩くなるわよ。シャッター閉めたらどう?」
提督「いいよ。空が見えなくなる」
叢雲「台風の事なら正確な情報がリアルタイムで送られてくるじゃない」
提督「目で見るのも大事だよ。気分的な問題かもだけど」
叢雲「気分ねぇ」
黒に覆われ始めた空を見上げる。
空が見えないというのは船にとって実に恐ろしい事だ。
下は常に水面という僅かな境界を隔てた、全てを飲み込む深い深い海。
こうして空に蓋をされるとまるで閉じ込められたかのように感じる。
海という脅威から逃れられないような、なんていうのも実に気分的な問題だけれど。
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