397: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2020/08/23(日) 04:10:54.31 ID:CXWxGkuX0
脱衣場で、しかもすぐ隣に緋色もいる。低く小さい声の部分はほとんど聞き取れなかった。
それでも聞き取れたいくつかの部分から感じたのは、いつも通りという事だった。
私や緋色、飛龍や江風なんかと話している時の彼と同じような話し方だ。
とても何かスパイのような活動をしているようにはみえない。
だけど、だけれども、彼にそんなつもりはなくても電話の相手はそうでないかもしれない。
電話の相手。
叢雲『"秋雲"って言ってたわよね』
夕張『はい。考えられる相手は、鎮守府ではなく例のしーちゃんの情報部三課所属の秋雲とかですかね』
叢雲『秋雲っていたかしら。診察やメディアへの露出なんで見かけたことはないけれど』
夕張『裏方かもしれませんよ。構成員が把握出来ない以上可能性でしかないですけど』
叢雲『そうね。あるいは彼と同じく調査員として秋雲がいるのか』
"課長"というのは部下がそう呼んでいるからと本人が言っていた。その"部下"が秋雲の可能性はある。
夕張『基本的に鎮守府以外での艦娘の保有は認められてないはずですけどね』
叢雲『しーちゃんの所だって鎮守府じゃないもの。例外はあるわよ。そもそもそんなの上の都合でどうとでもなるわ』
夕張『全ては可能性。現状じゃ議論しても無駄ですかね』
そうだ。全ては可能性。確証は何もない。
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