【アイマス】真「目を閉じて見るハッピーエンド」
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67:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 23:40:57.37 ID:4vKpCyue0
「真ちゃん、『好き』って言ってほしい……」
ボクが自戒している間に雪歩が次の言葉を発していた。自分で言った台詞に照れているのか、赤面を隠すようにボクの首元に顔を埋めている。
68:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 23:44:02.46 ID:4vKpCyue0
これだけでも混乱の極みにあったボクに更なる追い討ちがかけられる。
それは特別でも何でもない……
69:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/25(金) 23:49:24.56 ID:4vKpCyue0
キリがいいので今日はここまで。
同じ場面をそれぞれ別視点で書いてみるのを1回やってみたかった。
読んでくれている方が飽きてなければいいんだけど。
それではまた明日続きを書きます。
70:名無しNIPPER[sage]
2019/10/26(土) 01:26:24.82 ID:V51Y/Xs3O
飽きるほど長くないしへーきへーき
71:名無しNIPPER[sage]
2019/10/26(土) 21:29:01.88 ID:2J4DKF4t0
そう言ってもらえると助かる。
それでは続き投稿します。
72:名無しNIPPER[saga]
2019/10/26(土) 21:34:47.64 ID:2J4DKF4t0
雪歩と恋人としての……いや、恋人ごっこの日々を過ごすうちに、雪歩の口から仮面の裏に隠されていた想いがポツポツと語られ始め、あの違和感だらけの告白の日の疑問が徐々に紐解かれていった。
雪歩の抱える最大の秘密。それは〈他人を愛せない〉こと……らしい。
正直に言ってしまうと、ボクはそれを聞いて拍子抜けしてしまった。(そんなつまらない事で黒い仮面が…?)と、訝しみさえした。
73:名無しNIPPER[saga]
2019/10/26(土) 21:36:13.59 ID:2J4DKF4t0
「世界中の人達が愛情を知っているのに、私達だけが愛を知らない」
ある日の雪歩の言葉だ。
この言葉を語る雪歩の表情は暗く塞ぎ込んでいた。
74:名無しNIPPER[saga]
2019/10/26(土) 21:37:55.12 ID:2J4DKF4t0
だから雪歩、まるで罪人であるかのように悩む必要は無いんだ。
“人を愛せない”なんて大した事じゃない。
ボクだって恋なんてしたこともないけど、それを悪いと思った事は一度もなかったよ。
75:名無しNIPPER[saga]
2019/10/26(土) 21:47:51.50 ID:2J4DKF4t0
雪歩と過ごす日々には天国と地獄の両方が混在している。
手を繋ぐ、抱きしめる、キスをする……そんな単純な行為の一つ一つが心を幸せで満たしていく。
恋をするとこんなにも簡単に満足感が手に入るのかと驚くばかりだ。
76:名無しNIPPER[saga]
2019/10/26(土) 21:50:05.20 ID:2J4DKF4t0
キスやハグのような恋人じみた行動をするワケは、要するに駄々っ子だ。
欲しくて欲しくて仕方のないものが手に入らない雪歩は、愛情を侮辱することで心の平衡を保っている。
『酸っぱい葡萄』に出てくるキツネじゃないんだからさ……と呆れた振りをしたいけれど、心は思った通りには動いてくれない。
77:名無しNIPPER[saga]
2019/10/26(土) 21:52:42.77 ID:2J4DKF4t0
雪歩にとってボクは“自分を決して好きにならない”から価値がある。
もし、ボクが自分の本当の気持ちを吐露すれば深く傷付き、必ずボクから離れていく。
そうすれば雪歩は無機質な“黒い仮面の少女”に戻ってしまう。ボクは肉眼では二度と雪歩の素顔を見られなくなるだろう。
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