女「私の王子様」
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11: ◆hXqryVLTis[saga]
2019/10/24(木) 16:39:02.85 ID:aE9m3YZro
友女「……で、なに?」

男「まずは……女さんと友達になってくれてありがとう。いずれとは思ってたんだけど、誰も彼も「無理」ばっかりで困ってたんだよね」

友女「……ふぅん……そうなんだ」

男「ふんふん。なるほどね」ジッ

友女「な、なに?」

男「いや。俺って女さんに恩があってさ、どうにか彼女の友達を増やしてあげたいと勝手にお節介を焼いてるんだ」

友女「……本当にお節介だね。女さんがそんなこと頼んだの?」

男「なるほど」

友女「は?」

男「友にお願いされたんでしょ?」

友女「…………そうだけど」

男「いや、それならそれでいいよ。ただ女さんとは仲良くしてくれると嬉しいな」

友女「恩だか何だか知らないけど、そんな無駄なことして意味あるの?」

男「俺は今の状況こそ無駄だと思ってるから」ニコッ

友女「なんで? 別に女さんが孤立してようが嫌われてる訳じゃ無いんだからそれでいいじゃん」

男「女さんは俺を運命の人だと勘違いしてる」

友女「………………は?」

男「今までずっと孤独だったからかな、毎朝挨拶する程度の俺なんかに好意を抱いてくれてるんだよ」

友女「………………それで?」

男「俺は彼女の運命なんかじゃないし、誰かに好かれるような人間じゃないから。彼女の面倒なんて見られない。でも彼女から受けた恩は返したい。だったらやることはひとつでしょ?」

友女「訳わからない。なんでそんなことあんたが決めんの?」

男「家庭の都合、俺の心境。どっちか聞きたい?」ニコッ

友女「(……何故かは分からないけど、聞いたら引き返せないような……気がする)」

友女「……やめとく」

男「それがいい。わざわざ他人の闇を知って無駄に背負う必要はないよ。そういうわけでよろしくね」

友女「……男くんは女さんのこと好きじゃないの?」

男「友達ってだけだよ?」

友女「あんなに綺麗なのに? なんとも思わないの?」

男「あはは! うーんそうだね……」

男「……ま、女性なんて信じられないよね」

友女「分かった。それ以上は聞かないでおくから勝手に闇出さないで」

男「ごめん。じゃあね」


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