サイタマ「お前って普段、パンツ穿いてないのか?」タツマキ「おやすみ」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/20(日) 21:19:41.03 ID:01arW23NO
「アンタは怖くないの?」

怯える私の手は、震えている。
そんな私にしがみつかれた、彼は。
やはり居心地悪そうにハゲ頭を掻きながら。

「わかんねえよ」

そんな風に頼りない返事をしつつも。

「でも、負けたらその時はその時だ」
「どういう意味?」
「勝てるまで努力し続ければいいだろ?」

あまりにも馬鹿らしい回答に呆れ果てた。
一度でも負けたらそれでおしまいなのに。
どうやら彼は、挑み続けるつもりらしい。

「アンタって馬鹿ね」
「だから先にわかんねえって言っただろうが」
「でも、頼りになるわ」

きっと彼もいつかは敗れるのだろう。
それでも何度でも立ち上がり、そして勝つ。
何も根拠はないけれど、そんな気がした。

「頼りにしてもいい?」
「自分のことは自分でなんとかしろ」
「アンタ、フブキと知り合いなんでしょ?」
「それがどうしたんだよ」
「フブキのこと、よろしくね」
「だから、それも自分でなんとかしろよ」
「私は弱いから無理よ」
「だったら努力すればいいじゃねえか」

突き放す彼にしがみついて、駄々を捏ねる。

「……たまには寄りかかりたいのよ」

もう意地を張って、突っ張るのには疲れた。

「サイタマ」
「なんだよ」
「私とフブキを守って」

彼は答えない。
呆れたように嘆息を吐いて。
雑な手つきで、ぶっきら棒に私の頭を撫でた。


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