18: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2019/12/22(日) 02:50:32.10 ID:ZitEDe6b0
声をかけてきた相手も、自分の様子に驚いていた表情をしている。
「おっと、どうしたい?」
「いえ、少し考え事を…」
気まずい状況ながら、相手を見る。大柄で、肌が出ている部分を見るに隆々とした筋肉が見て取れる。そして、そこにいくつかの刀傷や、何らかの傷跡もあり、それは顔にもあった。その傷のおかげで、男らしい顔つきが増している。
「そうかい。わりぃんだが、薬屋は知らねぇかい。北ばかりで右も左もわからなくってな」
「自分も、この…。この街は着たばかりで詳しくは知りません。ただ、ギルド協会から大まかな案内は聞いているので、それでよろしければ」
「おう。まったくわからん俺からすれば上等よ」
頼むなと、豪快に笑って肩を叩かれた威力は、本音で言うと痛んだ。
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