17:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:35:43.70 ID:T5VGsdE90
P「静香の方も大丈夫か? 緊張してないか?」
静香「は……はい、大丈夫です!」
P「……よし。それじゃあ二人とも立ち位置に付いてくれ。曲を流すぞ」
18:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:38:39.10 ID:T5VGsdE90
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――曲が終わった。
一週間の練習の成果をすべて曲にぶつけた静香の顔に浮かんでいたもの……。
19:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:39:52.17 ID:T5VGsdE90
千早「プロデューサー。今度は撮影をお願いします。携帯電話で構いません。
私たちの歌っている光景を、撮影していただければと」
P「……ああ、わかった」
20:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:41:25.66 ID:T5VGsdE90
――二度目の挑戦。
今度も……やはり、完璧だった。
「変わらず」完璧に静香は歌い上げた。
そして先ほどよりも集中力を上げ、より正確に自己評価した結果……
静香の自己評価は変わらなかった。
21:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:42:15.29 ID:T5VGsdE90
……きっと、自分の技量では分からないほどの細かなミスがあったに違いない。
静香の思考がそこに至ったのは当然のこと。
だから静香は、千早に聞こうとした。
しかし口を開く直前、千早が早口気味に言った。
22:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:43:45.42 ID:T5VGsdE90
静香「ッ……!」
半ば呟くように言って、千早はレッスンルームを出た。
しかしその言葉は静香をその場に留めておくことはなかった。
23:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:44:46.50 ID:T5VGsdE90
静香「え……? で、でも、それじゃあどうして……?
千早さんだって、あ、当たり前ですけど、私よりもずっと上手で、なのに……」
自分に問題ないのなら、自分より上の千早にだって何も問題はないはず。
なのにどうしてあんなに納得いかない様子を見せていたのか。
24:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:45:48.40 ID:T5VGsdE90
『80%』。
本心では、静香はそう答えたかった。
自分としてはそれだけの手ごたえはあった。
だが千早の様子を見て素直にそんなことを答えられるはずもない。
だから本来の自己評価よりもずっと、ずっと低い数値を答えた。
25:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:48:22.33 ID:T5VGsdE90
困惑と混乱を浮かべ、ただただ茫然とする静香。
そんな静香を尻目に、千早は再び背を向ける。
千早「……また、一週間後に歌いましょう。
あまり期間をあけることはできないから、これが限度……」
26:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:49:20.39 ID:T5VGsdE90
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響「おはようございまーす!」
27:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/06(日) 20:50:58.12 ID:T5VGsdE90
千早「あ、いいえ、違うの。上手くいってないのはダンスじゃなくて、寧ろ歌の方で……」
響「へっ? そうなの?」
伊織「あら……。珍しいこともあるのね。あんた達が上手く歌えないなんて……。
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