少年「アヤカシノート」
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356:@ramiasu2270[saga]
2020/02/18(火) 22:13:39.31 ID:Yxrt9fKO0

少年「……居ない、どこにも」

少年「携帯も置きっぱなしだった」

包帯少女「……」

少年「…あの、実はさ、昨日の夜少女さんの家に電話した時も誰も出なかったんだ」

包帯少女「…そう、やっぱり…」

猫又娘「もしかして私たち以外全員……」

猫又娘「…ごめん…私が昨日の夜、何も見つけられなかったから」

少年「なんで猫又娘さんのせいなんだよ。昨日は緊急事態のようなものだったんだし、そんな中で捜し出せって方が難しいって」

猫又娘「うん、それでもね……時間は無限に待ってくれるわけじゃないなんて分かってたはずなのに…」

包帯少女「……そんなの――」



パシン!(自分の両頬を叩く)



二人「!?」ギョッ

猫又娘「…ニッシシ」

猫又娘「落ち込んでると思った?はっずれー♪」

猫又娘「こんな土壇場で弱音吐いててもどーしよーもないもん!もうここまできたらやることはひとつ!」

猫又娘「鬼も蛇もいっぱい出るだろうけど、期せずして私らにこの町の命運がかかってしまったんだから……」

猫又娘「――運命共同体!出発せにゃなるまいな!」ビシッ

少年「……」

包帯少女「……」

猫又娘「…あれ」

包帯少女「…ちょっとむかっとした。耳摘んでいい?」

猫又娘「なぜ!?」

少年「…本当、どんな時でもブレないよなぁ」

少年(僕なんてこんな悪夢みたいな世界が怖くてたまらないのに…)

少年(…今だって、足の震えを抑えるのがやっと――)

...ソッ

少年「…!」

包帯少女「大丈夫。きみは強い」

少年「……少女さん……」

包帯少女「…ふふっ」

猫又娘「二人の世界に入ってるとこ悪いけど、早いとこ出よう」

猫又娘「…これは私の勘なんだけどさ。なんとなーく、あの人は私らを待ってる気がするんよね」

包帯少女「敵の期待を裏切っちゃ、悪いね」

猫又娘「そゆことよ」

少年「その感じ、僕にも分かる」

少年「…多分あいつが待ってるのってさ…」



三人「――南町神社だ」







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