352: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2020/02/03(月) 03:42:19.90 ID:L/MaCyf+0
ーーー少年の自室ーーー
プルルルル プルルルル
少年「……」
プルルルル...プツッ
『ただいま電話に出ることが出来ません。ピーっという音の後に、用件をお話しください』
少年「…出ない」
少年(少女さんの家、今誰も居ないのかな。少女さんからいざという時のために教えてもらってた家の番号、間違ってることはないはずだけど…)
少年(……誰も居ないといえば、ここに帰ってくる途中、誰ともすれ違わなかったな)
少年(お祭りにはあれだけの人が居たのに、帰り道は不気味なくらい静かだった)
包帯少女「……」スー..スー..
少年「……」
少年(猫又娘さんは今頃あの山に戻ってる頃か…)
少年(僕だけまた何も出来ない…)
少年(──なんてな)
少年(そんな考えはもうしない。僕はきみが目を覚ますまで見守っているよ)
少年「…ん?」
(カバンからはみ出たアヤカシノート)
少年「……」
ーーーーー
猫又娘「──今度は楽しいことでも書いてみなよ」ニッ
ーーーーー
少年「……」スッ
カチカチ
サラサラサラ...
『7月29日 お祭り日和
少女さんとようやく本当の意味で仲直りが出来た。やっぱり僕は少女さんのことが好きなんだ。
お祭りは結局、花火どころじゃなくなっちゃったけど、次は二人で見られたらいいな。』
少年「……よし」パタン
少年「ふぁーあ…」
少年「さすがに、何日も歩き回ってたら疲れるな…」
少年「……」
少年「ちょっとだけ……ほんの仮眠程度だから…」
ゴロン...
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