【のんのんびより】れんげ「転校生が来たのん!」
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17:学園長  ◆86inwKqtElvs[saga]
2019/10/04(金) 01:11:54.64 ID:QcZxi7T/0

蛍「先輩? 起こしちゃいました?」

小鞠「ん? ああ、あれ? 私、寝ちゃってた?」

蛍「いいんですよ、検査とかで疲れてるだろうし、私のほうこそすみません」

小鞠「夏海や兄ちゃんやれんちょんは?」

蛍「夏海先輩やお兄さんはおばさんが、れんちゃんは先生が家に送るって」

蛍「私はまだ、お父さんもお母さんもいないので、おばさんがもう一回来てくれるって」

小鞠「そっか。お母さんに迷惑かけちゃったな……」

小鞠「蛍もごめんね? 病院ってしんどいよね」

蛍「そんなこと、今一番しんどいのは小鞠先輩じゃないですか」

蛍「小鞠先輩はいつも、気遣ってくれますね」

小鞠「いやあ、なんだってお姉さんだから! 年上だから!」

蛍「そうですね」

蛍「本当に、そう思います」

蛍「本当に……」

小鞠「……蛍、どうしたの?」

蛍「…………」

蛍「今、私と二人なんだなってこと」

蛍「先輩はどう思ってるのかな、って」

小鞠「どうって」

小鞠「嬉しいけど申し訳ないっていうか……」

小鞠「その、ついていてくれて嬉しいけど、蛍に負担かけたくないなって思う……」

小鞠「ご、ごめんね?」

蛍「だから、今一番しんどいのは小鞠先輩じゃないですか」

蛍「眠たいなら、寝ていていいんですよ」

小鞠「うーん、目が冴えちゃったしな」

小鞠「おしゃべりしよ、ね?」

蛍「あ、はい。そうですね……――」


 蛍は嬉しそうに笑ってて、本当にそれが嬉しそうで

 この時は事故の怪我が軽くてホッとしてるんだって思ってたけど

 『蛍はもっと別のことを思っていたこと』

 ここでそれに気付いていたら、もしかしたらああはならなかったのかもしれない

 でもさ

 蛍は本当に嬉しそうに笑ってて、私と一緒にいるのが嬉しいって言ってくれて

 それを、別の意味で捉えるなんて、できるわけないじゃん……





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