91: ◆ty.IaxZULXr/[saga]
2019/10/03(木) 21:37:44.94 ID:wT2tO75h0
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清路市内某所
のあ「あら、戻ってきたわ」
雪菜「戻らないと思ったんですかぁ?」
のあ「私の役割は終わってるわ。真奈美なら、私が餓死する前に気づくでしょうし」
雪菜「……信頼してますねぇ」
のあ「あなたは、信頼してないのかしら」
雪菜「……」
のあ「……」
雪菜「そういうところ、キライです」
のあ「仕方がないわね」
雪菜「大人しくしていてください」
のあ「言われなくてもそうするわ」
雪菜「よいしょっ、あなたもお着替えしましょう」
のあ「ぬいぐるみ……どこかで見たような」
雪菜「……」
のあ「希砂二島でも、持ってたわ。口がチャックのぬいぐるみを」
雪菜「そうですよぉ、いつも一緒ですぅ」
のあ「服は手作りかしら」
雪菜「専門学校に通っていましたからぁ」
のあ「井村雪菜として」
雪菜「はぁい」
のあ「変ね」
雪菜「普通の方が少ないんですよぉ、この世界は」
のあ「別人になるのに、ぬいぐるみだけは同じ」
雪菜「出来ましたぁ。今日もカワイイですよぉ」
のあ「カワイイ……かしら」
雪菜「うふふっ」
のあ「……それを」
雪菜「何か言いましたかぁ?」
のあ「真奈美に送ったらどうかしら。希砂二島では気づいていないかもしれない」
雪菜「……」
のあ「前言撤回するわ。忘れてちょうだい」
雪菜「そうします。今度こそ、黙っていてください」
のあ「ええ。私にはもう出来ることもないわ、信じるだけよ」
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