貴方「安価でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」
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307: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2019/11/05(火) 01:19:46.94 ID:rKkbiLJU0

 この時間だけは化粧も許されているし、してないモデルも少ない。

 暁美さんも薄くメイクを済ませているようで、普段よりもやや血色がよく見えている。きっとこれも練習したんだろう。


 今まで見た中でも一番といってもいいくらい、暁美さんは間違いなく綺麗だ。短い期間ではあるけど努力したのも知ってる。

 ……でも、他の人と比べてやっぱりなにかが足りない気がしていた。


ほむら「そ、そう……ですよね。もう撮影に行きますか?」

貴方「……ちょっと待って」

ほむら「ど、どこかおかしいですか……? それとも、カメラのほうで何か調整が必要とか……?」

貴方「いや、足りないのは外見じゃなくて」

貴方「暁美さんは最初の頃からすればすごく自信がついたと思う。でも、まだあともう少し自信を持ったほうがいいと思うんだ」


 他の人は自分を綺麗だと思っている。暁美さんと他の人との違いはそこだった。

 それは一歩間違えれば自意識過剰なとこもあるかもしれないけど……身に纏うオーラというか、その違いが見る人にも影響を与えることは確かだ。


貴方「だから、撮影する前に……自分は一番綺麗だって自信を持ってほしい」

貴方「撮って暁美さんが気に入らなかったら何回でも撮りなおすし、もっとこうしてくれっていう注文があればその通りにするよ」

貴方「暁美さんの控え目なところは素敵な個性だと思ってる。でももう少し堂々としていいんだよ」

ほむら「【貴方】くん……」

貴方「まずは……そうだな。敬語、やめてみない?クラスメイトだし、俺たちはただの友達――以上だと思ってるよ」


 その上は『親友』だろうか。

 暁美さんにとって鹿目さんは親友だ。それと同じ……? それとも、『友達以上恋人未満』ってヤツを指したのだろうか。


貴方「あ、無理にとは言わないけどね!?」

ほむら「……うん。うん、今だけはちょっと張り切ってみる!」



 無理なお願いをしてしまったかと心配になったが、暁美さんはいつになく強い口調で返してくれた。

 ……勇気づけることができたのかな。


 これで準備は整った。もう足りないものはないはずだ。胸を張って撮影に向かおう。




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