2: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2019/09/29(日) 01:09:11.84 ID:wEDTEyMZ0
「……つまり、どういう事だい、これは?」
手足の自由が奪われてる中で、俺は左右を見やって問いただした。
明らかに普通じゃないシチュエーションで額に脂汗が滲む。
それからこの時になってようやくだ、
俺は自分がいる場所が見慣れた劇場の仮眠室だって気づいたんだ。
「それに、どういう事だい、これも?」
咎めるように俺は言った。
窮屈な両足の先を僅かに浮かし、この境遇について二人に聞いたつもりだった。
「あのね、プロデューサーさんは捕まったの」
育がコロコロと薄く笑う。
普段耳にしているのと寸分違わぬ十歳の可愛げで。
「お兄ちゃんはね、今から桃子たちのケンゾクにされちゃうんだよ」
桃子が続いた。
十一歳にしては程よく擦れた艶を纏って。
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