【天華百剣】( ^ω^)ビンビン敏感!!乳首一本釣りのようです【ブーン系】
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6: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 21:36:35.50 ID:7zR2kMu80
『武雲』。『雲』のように厚く、大きな『武人』という意味が込められた四股名
ガキの頃に憧れた存在へと、昇華した瞬間だった。あの日の誇らしさは、我が生涯の宝だ
だがこれで終わりでは無い。俺は家族に、兄貴に応えられるような力士にならねばならない

追い風は強く吹いていた。誰よりも強く、かっこいい『漢』への道を、流れる雲のように進んだ
以下略 AAS



7: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 21:38:16.03 ID:7zR2kMu80
「この一番だけ、手ぇ抜いてくれ。頼む、これきりや。最悪の場合、『お取り潰し』もあり得る」

(;^ω^)「……」

「意地っ張りなお前のことや。きっと納得は出来へんと思う。やけど、『こういう世界』なんや。いずれ分かる時が来る」
以下略 AAS



8: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 21:40:39.21 ID:7zR2kMu80
( ^ω^)「……」


ここまでガムシャラに突っ走ってきた。誰にも頼らず、誰にも媚びず、兄貴の想いに応えようと、俺の人生に価値をもたらそうと努力してきた
結果、俺は『助け』の求め方を忘れてしまった。誰にそれを求めればいい?警察か?それとも、馬鹿正直に『組』とやらに頭を下げるか?
以下略 AAS



9: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 21:42:35.15 ID:7zR2kMu80
大一番の決着は一瞬だった。勝利を確信し、ニヤつく顔面に強烈な一発をお見舞いし、まわしを掴んで土俵から投げ落とした
観客は皆、名力士の秒殺にポカンと口を開き、『グル』だった行司は唇を戦慄かせながら祝儀を差し出す。それを払い除けて、俺は土俵を降りた
これが最後の取組だろう。この場所に、泥を塗らなくて良かった。俺の個性を輝かせてくれた事に感謝をし、深々と頭を下げる
親方は全てを悟ったかのように唇を固く結び、静かに手を差し出した。理不尽に屈し、理不尽に屈する事を強いた男だったが、彼も俺の『親』に変わりない

以下略 AAS



10: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 22:21:00.91 ID:7zR2kMu80
『お迎え』が来るのはそう遅くはないと踏んでいたが、人生を振り返る時間は与えられたようだ
出店で団子と冷たい茶を買って、川辺でのんびりと水の流れを眺めながら、最後になるであろう食事をした
悔いは無いと言ったが、やっぱり心残りはある。家族に迷惑を掛けてしまうからだ
でも多分、あの兄貴の事だ。脅しに屈した方が余程怒るに決まっているし、許しもしてくれない
だから、やっぱりこの方法しか残っていなかったのだろう。情けの無い弟を、少しは誇りに想ってくれたら良いのだが
以下略 AAS



11: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 22:23:23.55 ID:7zR2kMu80


( ‐ω‐)「……」


以下略 AAS



12: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 22:24:59.07 ID:7zR2kMu80
「……君の助けになるものは、誰もいなかったのか?」

( ^ω^)「……おったかもしれへん。ただ、それに縋り付けば俺はもう『力士』やいられんようになる」


以下略 AAS



13: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 22:28:15.53 ID:7zR2kMu80





以下略 AAS



14: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 22:29:50.41 ID:7zR2kMu80
目にも止まらぬ早さで銃身を掴まれ、常人離れした握力で軌道を逸らされた銃口は
火薬の音と共に、誰も貫くことなく無駄になった銃弾を夜空へと吐き出した


「死ぬ事だけが、武士道ではない!!」
以下略 AAS



15: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 22:33:09.38 ID:7zR2kMu80
:(  ω ):「ヒグッ……うぐ……」


ああ、チクショウ。家に帰るまで取っとく筈だったもんが溢れ出てくる
やっぱり、忌々しい女だ。俺が一番欲しかったものを
以下略 AAS



16: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/09/28(土) 22:34:30.43 ID:7zR2kMu80
( ^ω^)「で、これからどないするんや?俺は……まぁ、ヤーさんらのお尋ねもんになっちまったんやけど」

「そうだな……では早速、後顧の憂いを断ちに行くとしようか」

( ^ω^)「は?」
以下略 AAS



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