20: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/09/08(日) 19:05:57.95 ID:asZyafUu0
ーーー町外れーーー
少女「えへー」テテテ
男「そんなに嬉しいことか?」テクテク
少女「やー♪」
男「…返事は」
少女「!はいっ!」
男(……面白い奴だなほんと)
男(この子がなにかの病気でこうなっているにしても、学習能力は高い上に変に暴れ出したりすることもない)
男(齢のほどは10前後に見えるが、まるで3、4歳の幼子を相手にしているようだ)
男(……なればこそ、この子をあんな場所に置き去りにした者の気が知れない)
少女「♪」テテテ
男(自分の娘か?それとも血縁のない保護者?どのような理由にしても俺には理解することが出来ない)
男(……共に過ごしたくとも叶わぬこともある世で……)
男「!…待て」
少女「!」ピタッ
男「着いたようだ」
少女「おー…?」
男(依頼人に聞いた話を整理しよう)
男(凶暴化した動物が出没しているのは主にこの町外れ周辺らしい。新たな目撃情報によればここらで異様に大きな影が蠢いていたとか)
男(化け物一掃については、一定数屠ればいいとのことで詳細は謎のままだ。俺は葬った匹数を伝えていればいいらしい)
男(いずれ終わりが来るなら構わない。それほど長引かなければ言うことはないが)
男「少女、絶対に俺から離れるなよ」
少女「おにぃ…?」
男「…大丈夫だ。指一本触れさせやしない」
ガサッ
男「……」チラッ
男(………)
男「……そっちだろ」ヒュッ
ブスッ
「グォオオオ!」ザァ!
少女「!?」
男「正体は熊か」
男(体長は2メートルほど。恐らくこいつも筋肥大を起こしているのだろう。そんなものに襲われればひとたまりもないな)
男(並の人間なら)
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