【安価】安価ファンタジー冒険者で地の文多めのマジメなやつ
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148: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/09(月) 00:17:01.52 ID:6t8bRQCC0

「……っあぁ、クソ!」


ヴォルフは悪態とともにミアの上半身を抱き起した。
痙攣するようにガクガクと震える体を支え、焦点を失ったミアの瞳を覗き込む。

ミアの状態は酷いものだった。
涙、鼻水、涎、血。
顔から流せるものを全て垂れ流し、ひっ、ひっ、としゃくりあげている。

その弱い心にどれだけの圧がかかったかは余りに瞭然としていた。


「うっ、うぁ、ひ、ぐ。
 あぁぁうあ、ぁうぅぅぅぅ」

「よし、よし、もう終わった。
 いいな。
 もう終わったんだ。
 もう大丈夫だ」


ミアはヴォルフに縋りついた。
赤子が母を求めるように体を押し付け、本能に任せるままに言葉にならない声を上げる。

それをヴォルフは静かに受け止め、僅かでも心が安らぐようにとその背をさするのだった。



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