【安価】安価ファンタジー冒険者で地の文多めのマジメなやつ
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114: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/07(土) 23:42:29.95 ID:rjqTezbP0
そうして、やがて村落跡の至近に達する。

既に山は抜けた。
村と山の合間にある平地、その草むらに隠れ進んできたがここが接近の限界だった。
あと数歩も踏み出せば身を隠せるだけの高い草は無くなっている。
当然、村のゴブリン達にも気取られて襲撃を受けるだろう。

ヴォルフはここを戦場に選んだようだ。
周囲に障害物が無い開けた地形は奇襲の危険が少ない。
戦闘が始まってもミアに凶刃が届く可能性は限りなく低かった。


「……始めるぞ。
 まずは俺が適当に間引く。
 お前の出番はその後だ。
 絶対に先走るな」


ヴォルフはミアに伝える。
それは小声で静かな声音だったが、含まれる色はこれまでで最も強い。
自然、ミアも真剣に耳を傾ける。


「それと、下手に走り回るような事だけはするな。
 ダメだと思ったら首と頭だけ守ってうずくまれ。
 そうすりゃこっちでなんとでもしてやる」

「……っ」


ミアの心臓はいよいよもって鼓動を激しくしている。
体が強張り発声さえ難しく、ただコクコクと頭を上下させた。



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