【安価】安価ファンタジー冒険者で地の文多めのマジメなやつ
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108: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/07(土) 22:54:24.13 ID:rjqTezbP0
「ほー、慣れたもんじゃねぇか」


感心したような声が頭上から降る。
腕を組んだヴォルフはミアの手際をじっくり確認していたようだ。


「は、はい。
 修道院では時々、医院に近い事もしていましたので。
 その、私はまだ真似事のようなものですが……」


見られていた事に気付いていなかったミアはおどおどと答えた。
それに対しヴォルフは、いやいやと続ける。


「そう卑下したもんでもねぇだろ。
 良い手際だったぜ」

「あ、ありがとうございます」


ヴォルフはにかりと歯を見せて笑っている。
どうやら本心からの称賛のようだった。

ミアの心に僅かだけ余裕が生まれた。
ここに来てようやく、小さくとも長所を見せられた事に安堵する。



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