魔王「まずはいちご100%からだな」側近「随分と懐かしい作品ですね」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/08/21(水) 21:28:19.77 ID:UnLhG+kGO
「サービス終了のお知らせ、か……」
瞬く間に歳月は流れ、オワコンとなった。
類似のゲームが世の中に出回り、飽きられたというのも理由のひとつだが、この私の存在によってユーザーが減ったことは否めない。
「まさか本当に世界を滅ぼしてしまうとはな」
一抹の寂しさを覚えながらも、嬉しかった。
ゲームをオワコンに追い込む心苦しさよりも、世界を滅亡させた達成感が上回った。
「ん? GMからのメール……?」
サービス終了のお知らせが届いたその日、ゲームを管理するGMよりメールが届き、それを開いてみるとそこには。
『Congratulations! あなたの勝ちです』
それを読んで私は悟った。
このゲームはこの瞬間の為に作られたのだと。
勇者と魔王、どちらが最後に勝ち残るのか。
それが知りたくて、GMはこのゲームをリリースし、そしてついに回答を得た。魔王の勝利だ。
「私は、勝ったのか」
どうやら私は勝利したらしい。
サービス終了の原因の一端となり終わらせた。
故に、コングラチュレーションを贈られた。
喜ぶべきか、悲しむべきか。
悼むべきか、喝采するべきか。
笑うべきか、泣くべきなのか。
そんなことは今はどうでも良かった。
「……さあ、勇者よ。最期の戦いを始めよう」
サービス終了間近に現れし最後の勇者と対峙した私は、戦闘開始の合図代わりに高らかに指を打ち鳴らし、ユニークスキルを発動した。
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