44: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/08/23(金) 00:17:24.68 ID:2euMv+sS0
美少女だった。
美少女が、立っていた。
わからない。それはもしかしたら、日本人的な美的感覚のせいかもしれない。
絵画のモデルがそのまま抜け出してきたかのような白い肌、そしてプラチナブロンド。頬は紅を挿してもいないのに仄赤く染まり、表情だって柔和だ。幼さの残る顔立ちはまさしく天使のようだった。
たとえば先ほどのグラーフ、凛とした彼女もまた美しかったが、目の前の少女とは毛色が異なる。近づけない存在が「綺麗」なのであり、「可憐」な存在は穢れを許さない。
なぜか右手にワインの瓶を持っているのが、まさしく宗教絵画のようでもあった。ワインとパンの寓話くらい私だって知っている。
そこではたと気づいた。浜松泊地にはまだ私の知らない構成員がいる。不知火とポーラ、彼女はそのどちらかで、見た目を考慮に入れれば後者なのだと推測できる。
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