天海「アイランドモード?なんすかそれ?」小泉「パート2よ」
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◆6V8mSlZQhU
[saga]
2019/08/21(水) 12:44:36.55 ID:w9wUNGU/0
天海「これは……」
そう言って星くんは一枚の診断書を見せた。
それはある男性のカルテルであった。一見、目をひくものはないが、彼はそれを夢中になって見ていた。
星「俺はこの男を知っている……いや、というよりはテニスをある程度かじってれば知っている人物だ」
天海「テニス選手ってことですか?」
星「そうだ……この男は俺が幼い時プロだった男だ。かなり長い時期、こいつは休養をとっていた。理由は定かではなかったが、なんでもスランプじゃないか、という噂はあった……事実、このプレイヤーは顔も優れず、体調も悪そうな様子で毎回現れ、何敗も重ねていた。だから説得力はあったが、まさかこんな……爆弾を抱えていたとは思わなかった……」
天海「なるほど……」
星「俺が驚いたのは、この男は長い休養の後、プレイヤーとしてきちんと復帰したことだ。あの時には何も疑問に思わなかったが、こうして診断書を見るととてもじゃかいが二度とテニスなんて出来なかったであろう様子が見てとれる……」
天海「奇跡の復活ってやつっすか…?」
星「かもな。アンジーじゃないが……神様ってやつがいて、この男は偶々の気まぐれで生かされた……そう思うのが普通かもしれない。少なくとも自分の力で打ち勝ったなんて思うよりはな…」
彼はカルテルを机の上に綺麗に戻した。
星「だが何か訴えられている気がするんだ……このプレイヤーは『俺は地獄の瀬戸際から舞い戻った。お前は刑務所?……それが何だって言うんだ?地獄から戻るより、刑務所から日常に戻るほうが簡単だっていうのに』といった具合に俺にそう伝えている気がする」
天海「星くん……」
星「悪いな……少しらしくなかったかもしれねぇ……だが俺とて人間だ。好きだったプレイヤーの変遷を見れば、俺でも色々話したくなる……」
天海「気にしないでください……君の話は興味深かったのでね…」
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