66: ◆do4ng07cO.[saga]
2019/08/31(土) 00:42:31.76 ID:rnK+v/a40
魔女の脇を通り抜け、私は彼女たちのもとへと駆け寄る。
不思議なことに、魔女は無防備な私に槍を突き立てはしなかった。
マミ「しっかりして、佐倉さん!目を覚まして」
思い切り肩を掴み、名前を呼び続けるが、彼女は反応しない。
がくがくと何度揺らしても反応はかえってこない。
当然だ。私が触れているそれはもう死体なのだから。
マミ「佐倉...さん...」
よく見れば、彼女の家族たちもそうだ。
佐倉さんのお母さんとモモちゃんは、首元に一文字の大きな傷が走っている。他の部分も全身継ぎ接ぎだらけで、まるで壊れたヌイグルミを繋ぎ合わせたかのようだった。
神父の人に至っては使い魔だ。佐倉さんのお父さん本人ですらない。
マミ「なんで...なんでこんな...」
夢だと思いたい。また共に戦おうと誓い合った彼女が、彼女が守ろうとした家族が、こんな目にあっているわけがない。
だが、彼女たちの冷たさが、乾ききった瞳が、これは現実だと突きつける。
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