187:名無しNIPPER[saga]
2019/09/04(水) 03:23:49.01 ID:gclfJzjh0
衣斐子(……!こんなの、適当に腕振って先に当たった方が勝つ運ゲーじゃん!)
衣斐子(……いや、本当にそう?本当に頭の良い人なら、こんな運任せなことしないはず!絶対に何か作戦がある!)
衣斐子(そういえば、あっちの男の子の方は自信満々だった!)
治夫(燕太郎君は『信じろ』と言った……私はそれを信じて動くのみ!)
衣斐子(何か作戦があるのは男の子の方!なら……【読心術】の対象をあっちに切り替える!)
治夫(……いや、待てよ?そうだ。この瞬間なら、少女は燕太郎君に【読心術】を使う!今なら!私の思考は読まれないのではないか!?)
治夫(そうか……燕太郎君はこの瞬間を作るために!……ならば私のやるべきことはもう彼を信じることではない!この一瞬で、策を練ること!)
(衣斐子(あの男の子は、今何を考えて……)
燕太郎(……【幻】が、女の子の周り以外解除された!治夫さん、気付いてくれたんだ!)
衣斐子(……!?【幻】が解除された!?そんなの、この人は考えてなかった!今、この瞬間に思い付いたってことぉ!?)
衣斐子(でも、大丈夫!ギリギリセーフ!この男の子の心を読んだことで、同時にこの男の子が見てる景色……つまりおじさんの位置も分かった!おじさんは目の前!)スカッ
衣斐子「すか……?」
治夫(少女が燕太郎君の脳内を覗いているのを知っているのに、わざわざ自分の位置をバラすようなことはしない)
治夫(燕太郎君が見たのは、この少女を欺くために私が新たに【幻】で作ったフェイクの私!本物の私は後ろに……))
衣斐子「……っていう思考も全部読めてるのっ!」グルンッ
治夫「……!」チッ
治夫(先に触られ……!)
衣斐子「【力場】っ!」ズゥンッ
治夫「ぐっ……ああああっ!」バキベキッ
治夫(すぐそこなのに……!腕が押さえつけられて、届かない……!)
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