238:名無しNIPPER[sage]
2019/08/22(木) 14:59:15.24 ID:I0ayTI0UO
店内を見回すと、ある人物に目が留まる。その人物がノワールという確信も無いのに、俺は何故か分かってしまった。
黒装束に身を包み、セミロングくらいの黒い髪、額にはゴーグルをしている。そして何より気になるのはあの笑みだ。表現で聞く貼り付けた様な笑みとはああいうのを言うんだろう。
俺はノワールと思われる男に近付き、向かいの席に座る。
「やあやあ、お兄さん。こんばんは、僕はノワール。宜しくね」
「な……」
席に座るや否や挨拶してくるので呆気に取られてしまう。名前や遠目から見た限り女だと思っていたが、中性的な声や端正な顔立ちから男性と言われても納得出来る。
「顔見れば分かるよ、僕を探してんたんでしょ?」
「そう…なんだ。顔見て分かるって凄いね」
「そうでしょ?それで、ボクに何の用かな?コンスタン一味を倒したお兄さん」
「ん…?コンスタン一味?」
「ダンテ」
「!!……なんでそれを?」
「あれ?知ってるでしょ?僕は情報屋なんだよ」
いやいやそうは言うが、そんな情報まで仕入れられるのか。だが情報屋としては信頼出来そうだ。
「コンスタンには手を焼いてたからね、お兄さんが倒してくれて助かったよ。主力のダンテが消えれば暫くは大人しくするだろうしね。お兄さんにはお礼も兼ねて、何か答えてあげるよ」
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