228:名無しNIPPER[saga]
2019/08/20(火) 18:47:12.57 ID:7jJYpAViO
「あっ!すみません!大丈夫です…か?」
俺は今の出来事に違和感を持つ。勢い良く衝突した筈なのに跳ね返ったのは俺だ。普通なら相手が倒れてもおかしくない勢いの筈なのに…。
「……気を付けて」
その人物からの第一声は高く、全身を黒いマントで覆い白い釣り目状に片目だけ空いた仮面を着けていた。一瞬女性かと思わせるが、格好や違和感から男性という可能性もある。声が中性的な人間はたまにいるからな。
「あっ…ほんとごめんなさい!それじゃ!」
呆気に取られている場合ではない、今は王宮に急がなくては。俺は仮面の人を通り抜け、王宮へと走った。
〜王宮前
王宮に到着すると何やら忙しなく動いている兵士が沢山居た。そのうちの1人に、朝正門の前に居た兵士が見える。とりあえずあの兵士に話を聞こう。
「あの」
「!……君は…」
「朝はどうも。えっと…クレア様は居ますか?」
「…もう居ない。メリルのヴァーダ…アレスによって連れて行かれた」
「そうですか…やっぱり…」
予想は的中した、となると帰国している最中か。これが漫画やアニメなら俺は二国の間に入って戦争を止める事が出来るんだろう。だが、そんなら大それた事を言うつもりは無い。
ただ、ジャスミンとの約束を破ってしまった事が俺の後を引くのだ。戦争を止められなくても、何かをしないといけない気がする。
「ありがとうございます」
「ああ。君は参加しないのかい?」
「わかりません。でも、その前にちょっとやる事があるんで…それじゃ!」
俺は王宮を離れるが、やる事なんてまだ思い付かない。追うか?情報を集めるか?それとも他に何か……
安価下
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