天海「アイランドモード?なんすかそれ?」【ダンガンロンパ】
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372: ◆6V8mSlZQhU[saga]
2019/08/05(月) 17:50:52.82 ID:NIHU9NDY0
天海「君だって気付いているはずなんです……自分は超高校級の極道だ、という側面と、もう一つは、自分は普通の人間だ、という側面…」

九頭龍「そんなバカなこと…」

天海「バカなこと言ってるつもりはありませんし、君をおちょくってるわけでもないです。でも、君の逆鱗に触れるかもしれないってのも重々承知です…」

彼は何も言わずに聞いていた。

天海「俺は九頭龍くんがこの学園に来る前について知りません。だから、これはあくまで予想なんですが……この学校に来てから九頭龍くんは変わったんじゃないですか?」

九頭龍「そんなわけ──」

天海「──断言できるなら、きっとそれは正しいんでしょうね。でもそこに1%の不純物が混ざっているなら話は別です」

九頭龍「……くそっ」

彼の表情からは迷いが見て取れた、まるで右往左往している旅人が次の目的地を詮索するかのような。

数多の思考の末、旅人は進むべき方向を見いだした。彼は止めていた足を再び前へと進めた。

人の心なんて何色にも染まる。それを俺はよく知っている。

だから彼もきっと変わったんだ。才能溢れる彼らと出会ったことで。

九頭龍「……ったくよ、テメーに説教垂れられるとは思わなかったぜ」

気が付くと、彼は俺を抜かしていた。

抜かされ際に、俺は肩を軽く叩かれた。

九頭龍「認めてやる。この俺、九頭龍冬彦は自分の変化にびびってる……どうしようもねぇバカ達のいる毎日っていう環境のせいでな」

彼は口は悪かったが顔はかすかに笑っていた。

この長い長い徒歩はこの後すぐに中断せざるを得なくなった。

歩む先が浜辺にぶつかったからだ。

俺達はそこで揃って足を止めた。



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