12:伊丹 [sage]
2019/07/15(月) 18:48:25.41 ID:x/mqy9ey0
彼との楽しい時間が終わるのが惜しくて、気を紛らわすために私は鼻歌を歌う。
「〜♪」
「……『WHY?』か?」
「…そう。いい曲よね!」
…歌いなれた私の曲。
最初に私の曲だぞ!って手渡されたとき、ちょっと困ったけど。
出入り口から少し歩いたところの、膝くらいの高さの花壇の縁に腰掛ける。
花壇にはたくさんの紫の花びらが主張するようにこちらを向いている。
名前は、分からない花。
風で落ちてしまった花びらを1枚手に取って匂いをかぐ。
ほんのり甘い香りが鼻孔をくすぐる。
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