【モバマス】 木村夏樹「道とん堀には人生がある」
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45:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/15(月) 05:45:54.50 ID:VQj+6fZHO
彼女たちのライブは大成功に終わり、また新たな日々が始まる。
「なあプロデューサー」
事務所、いつものようにそこには夏樹の姿がある。
「どうした」
「今夜バンドメンバーと道とん堀に行くんだけど、どう?」
「今夜はぽんぽこれないな」
「なんだよ、ぽんぽこれないって。えー、ノリ悪いな」
「仕事です。たまには仲間と楽しんでこい」
実家の問題も完全に片付いたらしく、彼女にとっての障壁はもう存在しない。
「そーいや、『よかったらまた実家にいらして下さい』だってさ。ほんとにありがとな、プロデューサーさん」
「ああ、実家から連絡あったよ――そうだな、また一段落したら伺ってみるかねー」
「ああ。アタシもたまには顔出さないとな」
顔を出さないと――以前の夏樹はもういない。あの場所は彼女の帰りを歓迎してくれる唯一のホーム。
「……プロデューサーさん」
「……?」
帰る場所があるから、道があるから、居場所があるから、夏樹はまた走り続ける。
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