1: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:38:59.47 ID:nCcnPMbc0
「あー、なにこれー」
「すごーい。漫画みたーい」
散歩に出かけた睦月型が手紙の入ったガラス瓶を拾って帰ってきました。
誰かに宛てられた恋文でしょうか
遭難した誰かのSOSでしょうか
ひと昔前にはよくあったロマンチックなメッセージ
何ヶ月も波間に揺られたのでしょう。
あちこちに傷のついた瓶を受けとった大淀は割らないよう、丁寧に丁寧に蓋を開けると手紙を取り出し
集まった皆に読んで聞かせました。
大淀「第一回口頭弁論は明後日だそうです」
提督「……はぃ?」
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2: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:39:26.32 ID:nCcnPMbc0
大淀「というわけで提督宛に出頭の命令が」
提督「まてまてまて」
提督「出頭ってどこの裁判所?理由は?」
大淀「えーと、書いてある座標はルソン島沖合80キロ水深200メートル」
3: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:40:00.69 ID:nCcnPMbc0
大淀「被害者側は慰謝料として70万円、損害賠償として350億円を求めています」
提督「なんだその額。あ! なんだイタズラか」
大淀「原告は集積地棲姫」
提督「うっ」
4: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:40:27.88 ID:nCcnPMbc0
さらに近年では堀りなどに加えダメージコンテストなどと称した理由のない暴虐。
増加する被害額は到底容認できるものではなく告訴という手段を選択するに至りました。
大淀「大本営確認したところ」
「海域クリアまでは軍務と認めるがその後は知らん」とのこと
5: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:40:55.55 ID:nCcnPMbc0
大淀「さて、明後日までに答弁書の作成、弁護士探し。そもそも現地も遠い」
大淀「これは忙しくなりますねぇ」
提督「明後日ってそんな無茶な」
大淀「投函日は2ヶ月前なので普通かと思われます」
6: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:41:23.65 ID:nCcnPMbc0
そして2日後
艦隊の弁護士霧島。
弁護士界のブラックジャックを連れた提督はマレーに旅立った。
7: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:41:57.04 ID:nCcnPMbc0
霧島「だって被害届出されたら刑事裁判ですよ、被害届的に一発で禁錮刑」
提督「ば、ばかやろ。どうやって300億払う孫の代どころか子孫が永劫借金地獄」
霧島「提督 国家賠償法というのをご存知ですか?」
提督「ああ、あの公務中に与えた被害はその公務員個人の責任にならない…アレか!?」
霧島「ソレですよ」
8: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:42:52.80 ID:nCcnPMbc0
鎮守府に戻ると顛末を上層部に報告
提督「えっと こういう裁判で 300億払うことになりました」
提督「国賠で落ちますよね?」
9: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:43:32.05 ID:nCcnPMbc0
提督「おい!!」
霧島「…最終決定を下すのは官庁であり、私は一案を提示させて頂いたのみ」
提督「300億だぞ!! 300億!!」
霧島「ご要望があれば分納交渉に当たらせて頂きます。月々30万返済として…あっ」
10: ◆nHXHIjwtkA[sage]
2019/07/13(土) 13:44:11.29 ID:nCcnPMbc0
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数年後
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