71:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:43:46.11 ID:zmX2O7Gg0
市民「カタリーナ王女だ! ご無事だぞ!」
市民「ターニャ王女たちがお救いになったんだ!」
市民「剣と狼……建国の伝説の再現だ! この国の未来は明るいぞ!」
朋花「満足ですか、マリリンさん?」
まつり「ほ? なんのことです?」
朋花「とぼけないでください。あの坊やにわざと負けて角を渡せば、事態は最も平和的に解決しますから。まったく、悪魔のくせにどこまでお人好しなんだか」
まつり「テレーザちゃんは不思議に思わないのです? どうしてマリリンの力の禁忌を示す教典が、この国に保管されているのか」
朋花「さあ。おそらくは、かつてあなたと契約した過去の人間のどなたかが書き記したのでしょうが……」
まつり「もし王家直々にあの教典に触れる機会があるとすれば、その理由はただ一つ。家族の先祖返りを克服させるためなのです」
朋花「なるほど。ではマリリンさんは、最初からこうなることは想定済みだったというわけですか」
まつり「でもまさか新たな英雄となる二人が、あんなに可愛らしいカップルだとは思わなかったのです」
朋花「私としては、ぜひカタリーナ王女の魂を魔界まで持ち帰りたかったのですが……まあ、ここはあなたの顔を立てておくとしましょう」
朋花「もはや今後この国の人の魂を狙うのはあまりにも愚策でしょうし」
まつり「はいなのです。もう角を折られるのはこりごりなのです。しょんぼりマリリンなのです」
朋花「やれやれ、またすぐに生えてくるというのに……」
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