30:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:19:33.60 ID:zmX2O7Gg0
育「覚えてないかもしれないけど、満月を見て暴れていた君にぼくが呼びかけたら、君はおとなしくなって、それからずっと眠ってたんだよ」
環「そうなの……?」
育「ぼくの言葉が通じたんだ。ならこの先だって、ぼくが食べられる心配なんてありっこないんだよ」
環「こんな風になっちゃう人なんて、世界でターニャしかいないのに……こわくないの?」
育「いつものターニャも、耳としっぽが生えたターニャも、オオカミのターニャも、ぜんぶひっくるめてターニャでしょ? ならそれでいいじゃないか」
育「ぼくはそれよりも、ターニャが辛い思いをしてるのに、それを知らないままほったらかしにしてたかもしれないことの方がこわいよ」
育「今まで満月の夜はずっと一人でこわい思いをしてきたんだよね。でももうだいじょうぶ。これからはぼくがついていてあげるから。ぼくなら絶対食べられたりしない。約束する」
環「ほんと? イグナス……ほんとに次の満月も、その次の満月も、ずっとずっとターニャといっしょにいてくれるの?」
育「もちろんだよ。だってぼくらはともだ――」
モフッ
育「――わっ!?」
環「わーい! イグナスだーいすき! くふふ♪」
育「あはは。くすぐったいよターニャ。もう〜」
美也「……」チラッ
美也「ふふっ、これで一件落着ですね〜。さあ、朝ご飯の支度をしましょうか」
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