5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/08(月) 17:26:54.28 ID:VZrqemOhO
「メスのデンリュウで、主訴は発熱……か」
呟いて僕は厚いゴム手袋をつけた。
でんきタイプのポケモンが発熱しているとき、迂闊に触れてはいけない。
その熱が『感染症』で、病原菌に対する免疫応答の結果であれば良いのだが、『電嚢炎』であれば触れると感電する恐れがある。
特に今回の症例はその可能性が高い。
「とりあえず血液検査ですね。後でんき穿刺の準備お願いします」
「はい!」
ジョーイさんはてきぱきと検査の準備を始めてくれた。
その間に再度ボードを見直す。
「わざは……そうか、バトル歴がないのか」
デンリュウやミニリューなどの身体に宝石を埋め込んでいるポケモンがいる。
彼らは宝石内のエネルギーをでんげきやこうせんに変えるという特殊な性質を持っている。
宝石は生体のエネルギーを効率よく『わざ』に変換する炉のようなものだ。
だから、先天性の宝石奇形を持っているポケモンはエネルギー変換がうまくできないことがある。
このデンリュウも、本来赤い宝石があるはずの額には、こぶのような茶褐色の小さな瘢痕がみられた。
「10まんボルトは覚えていますか?」
「覚えていますね。わざは『10まんボルト』『でんきショック』『たいあたり』『なきごえ』です」
「さすがジョーイさん。ありがとう」
バトルをしないポケモンたちは、わざの調整がされていないことが多い。
未だに、なきごえなんかを覚えているのはそのためだろう。
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