66: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/07/09(火) 02:49:26.19 ID:GTq2Jn9X0
男「……君の話を、聞かせてくれないか」
少女「……」チラリ
男「この数年で変わったと、そう言っただろう。……何を感じ、何を思って今の君があるのか」
男「俺に教えてくれ」
少女「………」
男「……思い出話に花を咲かせるのは定番、なのだろう?」
男「俺の話は十分にしたはずだ」
少女「………」
少女「……うん」
少女「いいわ。……あまり長く話すことはないけど」
男「………」
少女「……私の小さい頃の夢から教えてあげる」
少女「昔の私はね、それこそ、夢見る女の子の典型例だった。子供ってすごいわよね、無限に想像力があるのよ。いつもいつも、あれはどうだ、これはそうだって飽きもせず考え続けてたわ」
少女「…とある絵本を読んでね。内容は、ありふれたものなの。村の人たちからいじめられて辛い想いをしていた娘が、実はお姫様で、素敵な王子様が迎えに来てくれるっていうね」
少女「でもその絵本を読んだ私は、これしかないって、自分でもびっくりするくらい強い、夢を抱いた」
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