少女「あなた、死神?」男「あぁ」
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34: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/07/04(木) 20:28:44.70 ID:xJn3KPymO


教育係「お嬢様……よくお聞きください」

教育係「お嬢様のその命は、あなたの思うよりよほど、尊く、愛おしく、そして儚いものなのです」

教育係「一度失えば二度と帰ってくることはない」

教育係「幾人もの想いを乗せて、日々輝いている……それが命というものです」

教育係「……私はお嬢様のあの言葉を追及する気はございません」

少女「………」

教育係「ですがお嬢様の命は、その一生を凝縮したように、今が最も輝いているはずです」

教育係「その輝きを、ご自分で値踏みしてしまうのは、勿体ない気がいたしませんか?」

少女「………」

少女(命の、輝き……)

少女(もしかして、それで……?)

教育係「………」

少女「……ねぇ、お願いがあるの」

教育係「なんですか?」

少女「私の世話をするのは構わないわ。寝る時、近くに居ることも」

少女「でもね、夕方の──2時間だけでいいの。私をひとりにさせて。誰も部屋に入ってこないように……あなたも」

教育係「……次は何を隠すおつもりですか?」

少女「何もないわよ。考え事をさせて欲しいだけ。ひとりの方がいいの」

少女「……どうしても、ダメかしら……?」





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