42:名無しNIPPER[saga]
2019/07/01(月) 22:40:02.02 ID:lCVrPTby0
「ほら。鯉たちが自分で、噴水から出たい、なんて言ったわけじゃないでしょう」
「はい?」
「わたしの勝手な正義感を押し付けて、あの子たちを振り回したのはよくなかったわ」
「はぁ」
「だから責任を持って、わたしが世話をする!」
「生物委員がいるんですから、勝手なことしちゃダメです」
背中をひと筋の汗が流れていく。
また面倒事を起こされちゃかなわない。センパイを鯉から遠ざけないと。
「じゃあ生物委員に立候補する!」
「三年生は受験がありますから、生物委員の募集はありません」
「そうだっけ?」
「そうですよ」
「ほんとうに?」
「ほんとうです」
「ほんとうかなぁ」
「ほんとにほんとですって」
「あやしいわね」
「あやしくないです」
「それならわたしは何をしたらいいかしら?」
「大人しく普通にしててください」
「普通ね! わかったわ!」
ずいぶんと威勢のいい返事。本当にわかっているんだろうか。
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